慢性化した症状も鍼治療とマッサージで改善しよう
- 2020年11月19日
- 先日、「ホームページを見ました」と言い、50台のNさんが初めて来院されました。介護の仕事をしているNさんは3ヶ月ほど前に、介護する方を支えようと左肩から腕にかけてぐっと力を入れたさい、左腕付け根部分の筋肉を伸ばしたような痛みに襲われたそうです。整形外科に行きレントゲンを撮ってもらうと、骨には異常無いと言われたとのこと。その後接骨院に行き、痛い箇所に電気を当ててもらったりもしたそうですが、「なかなか症状が改善されない」と憂鬱そうでした。ベッドに座っていただきお話しを伺いながら痛い箇所を診察すると、左の肩胛骨外側から腕の外側にかけてと同じく腕の後の筋肉も含めて広範囲が固くなっているのが分かりました。「いま一番困っているのは90度を超えて左腕を前側や外側に上げようにも痛くてそれができないことです。お風呂に入った時も、右半身をうまく洗えずすごく切ないんですよ」。とNさん。骨の異常では無いとすると、痛みの原因のほとんどが筋肉の緊張ということになります。そこでまずは、左の肩甲骨周囲から腕にかけての固い箇所に対して鍼治療をさせていただきました。Nさんは、若いころにも鍼治療の経験がある方でした。鍼治療により筋肉の深い部分の固さを取った後は、やはり痛みを訴えていた箇所を中心に全身マッサージを行いました。「初めは左腕の痛みだけだったのに、時と共に背中や腰等それまで痛くなかったような所まで違和感を感じるようになってきていました。その不具合のために自分で全身のバランスも悪くなっているのが分かっていたので、先生のように辛い所を根本から解す鍼治療と全身マッサージを受けられる治療院を探していました」とNさん。それをお聞きしながら、やはり体の不調を気にしながら生活していると、自分でも知らないうちにそれを庇って他の部分まで凝ってしまう現状を改めて認識しました。やはり症状が酷くなる前に治療を受けることが大切なのかもしれません。施術を終えると、「とても気持ち良かったです、治療を受けていて痛みの原因が筋肉の凝りだったということがよく分かりました」と言い、Nさんは納得した様子で帰っていきました。とはいえ、必ずしも1度の治療だけで完全に症状を取り除けるわけではありません。時間の経過と共に固くなってしまった筋肉を和らげるには、やはり何度か通っていただくことが必要です。今回のNさんの場合も、少しずつ左腕付け根部分の固さを取っていくことによって、やがて腕を上げられる範囲も広がるはずです。
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